ペットは家族だから。リノベーションで叶える、愛犬・愛猫との理想の暮らし
- hashimoto198
- 7月14日
- 読了時間: 10分
「おかえり!」と尻尾を振って出迎えてくれる愛犬。気まぐれにすり寄ってきて、喉を鳴らす愛猫。彼らは私たちの日常に、かけがえのない癒やしと喜びを与えてくれる、大切な家族の一員です。
一日中多くの時間を過ごす住まいだからこそ、「もっと快適に、もっと安全に、もっと楽しく」してあげたいと願うのは、飼い主として当然の想いではないでしょうか。
「マンションだから仕方ない」と諦めていた、滑りやすい床、気になるニオイ、手狭な収納、遊び足りないストレス…。実はその多くが、リノベーションによって解決できます。
今回は、ペットとともに過ごすためのリノベーションのコツをご紹介します。

【シーン別】ペットと暮らすお悩み、リノベーションでこう解決!
日々の暮らしの中で「こうだったらいいのにな」と感じる瞬間はありませんか?
リノベーションで実現できるアイデアをご紹介します。
SCENE 1:お散歩からの帰宅「ただいま!」をもっとスムーズに
お散歩は愛犬との大切なコミュニケーションの時間。でも、雨の日に泥だらけで帰ってきた時や、両手に荷物を抱えている時の玄関先は、ちょっとした戦場になりがちです。
【お悩み】
泥や濡れた足で玄関や廊下を汚してしまう。
リードを持ったまま鍵を開けたり、靴を脱いだりするのが大変。
散歩グッズが玄関にあふれてごちゃごちゃしている。
【リノベーションアイデア】
玄関に「土間スペース+足洗い場」を設ける
玄関ドアを開けてすぐの場所に、少し広めの土間スペースを作りましょう。タイルやモルタル仕上げの土間なら、汚れてもサッと水で洗い流せてお手入れが簡単です。そこに、温水も出る深めのシンク(足洗い場)を設置すれば、帰宅後すぐに足をきれいにできます。
リビングに入る前に体を拭いてあげる習慣をつければ、室内はいつも清潔に保てます。小型犬なら少し高めの位置にシンクを造作すると、飼い主さんが屈まずに楽な姿勢で洗ってあげられます。
あると絶対に便利な「リードフック」
壁にリードフックを取り付けるだけの簡単な工夫ですが、その効果は絶大です。帰宅してまずリードをフックにかければ両手が自由になり、落ち着いて鍵を閉めたり、郵便物を受け取ったり、靴を脱いだりできます。
愛犬の急な飛び出しを防ぐ安全対策としても非常に有効です。デザイン性の高いフックを選べば、 玄関のおしゃれなアクセントにもなります。
散らかるグッズは「大容量の玄関収納」へ
リードやハーネス、うんち袋、レインコート、おもちゃ、ケア用品…。ペット関連のグッズは意外と多く、かさばるものです。玄関に壁一面の大きな収納を造作し、「ペットグッズ専用コーナー」を作りましょう。汚れたものを気兼ねなくしまえる土間収納は特に便利です。扉付きの収納にすれば、生活感を隠してすっきりとした玄関をキープできます。
SCENE 2:リビングでのびのび「ここはみんなの特等席」
家族が一番長く過ごすリビングは、ペットにとってもお気に入りの場所。
だからこそ、思いっきりくつろげる安全な空間にしてあげたいものです。
【お悩み】
ツルツルのフローリングで足が滑り、関節を痛めないか心配。
爪で床や壁をガリガリ。気づけば傷だらけに…。
運動不足でストレスを溜めていそう。
【リノベーションアイデア】
足腰に優しい「滑りにくい床材」を選ぶ
一般的な複合フローリングは、ペットの肉球には滑りやすく、脱臼やヘルニアの原因になることも。リノベーションを機に、ペットの足腰に優しい床材に見直しましょう。
ペット用フローリング: 表面に滑りにくい加工が施され、アンモニアや傷にも強い製品。
クッションフロア: 適度な弾力性があり、耐水性も高いので粗相をしても掃除が楽。デザインも豊富です。
タイルカーペット: 汚れた部分だけを剥がして洗ったり交換したりできる手軽さが魅力。クッション性も高いです。
自然素材にこだわるなら、足触りが柔らかいパインや杉などの無垢材も選択肢ですが、傷や汚れがつきやすいため、蜜蝋ワックスでこまめにお手入れするなどの覚悟が必要です。
傷とニオイに負けない「機能的な壁材」
壁のひっかき傷やニオイ対策も重要です。壁の下半分に、傷に強い「腰壁」を設けるのが効果的。木目調のパネルや、掃除のしやすい化粧板など、インテリアに合わせて選べます。壁全体には、調湿・消臭効果のある「珪藻土」や「エコカラット」のような機能性タイルを採用するのもおすすめです。空間のアクセントにもなり、人もペットも快適な空気環境を保てます。
猫には最高の遊び場「キャットウォーク&ステップ」
上下運動を好む猫のために、壁にキャットウォークやステップを造作してあげましょう。運動不足とストレスの解消に繋がり、猫本来の習性を満たしてあげられます。ただの板を取り付けるだけでなく、本棚の棚板と一体化させたり、リビングの梁(はり)を渡れるようにしたりと、インテリアに溶け込むデザインにすることも可能です。行き止まりのないようにルートを計画し、日当たりの良い窓辺に休憩スペースを作ってあげると、きっとお気に入りの場所になるはずです。
SCENE 3:キッチンでのヒヤリ「危ない!」を未然に防ぐ
好奇心旺盛なペットにとって、キッチンは魅力と危険がいっぱいの場所。火や刃物、落下物、誤飲など、思わぬ事故を防ぐための工夫が必要です。
【お悩み】
調理中に足元に寄ってきて、踏んでしまいそうで危ない。
コンロの火や、調理台の上の包丁に近づかないか心配。
ゴミ箱を漁って、危険なものを食べてしまわないか不安。
【リノベーションアイデア】
侵入を防ぐ「ゲート付きキッチン」でゾーニング
ペットに入ってほしくないエリアを明確にする「ゾーニング」が有効です。キッチンの入り口に、インテリアを損なわないデザインのペットゲートを設置しましょう。天井までの高さがある格子状の引き戸などにすれば、空間の繋がりを保ちつつ、安全を確保できます。料理中は閉めておき、それ以外の時間は開けておくなど、柔軟な使い方が可能です。
いたずら防止の「ビルトイン型ゴミ箱」
キッチンの悩みで特に多いのがゴミ箱問題。リノベーションなら、ゴミ箱をシンク下やカップボードのキャビネットに内蔵する「ビルトイン型」にできます。扉を閉めてしまえば、ペットがゴミを漁る心配は一切ありません。見た目もすっきりし、キッチンスペースを有効活用できます。
ペットフードは「パントリー」に安全保管
ペットフードの大きな袋の置き場所に困っていませんか?キッチン横に小さなパントリー(食品庫)を設ければ、フードやおやつをまとめてストックできます。人の食材と分けて保管できるので衛生的ですし、ペットが勝手に開けられないよう、高い位置の棚に置くなどの工夫もできます。

SCENE 4:お手入れとニオイ「いつも清潔、ずっと快適」
シャンプーやトイレの世話は、ペットとの暮らしに欠かせないルーティン。少しでも楽に、そして気になるニオイを抑える工夫で、飼い主さんの負担をぐっと減らせます。
【お悩み】
お風呂場でのシャンプーは中腰姿勢が辛く、腰が痛くなる。
リビングに置いたトイレのニオイが気になる。
部屋の隅に抜け毛が溜まりやすく、掃除が大変。
【リノベーションアイデア】
洗面台を「ペット専用シャンプー台」に
洗面化粧台をリノベーションする際に、ペットのシャンプーを想定した仕様にしてみましょう。大型で深い洗面ボウルを選び、引き出して使えるシャワー水栓を設置すれば、立ったまま楽な姿勢でシャンプーができます。ドライヤーをかける時に便利なカウンターや、タオルを置く棚を近くに設けると、さらにスムーズです。抜け毛が詰まりにくい排水口を選ぶことも忘れずに。
トイレは「換気扇の近く」が定位置
ペットのトイレのニオイ対策は、置き場所が9割です。リノベーションの計画段階で、トイレの定位置を決めましょう。おすすめは、洗面脱衣室や廊下の隅など、換気扇の近くです。24時間換気システムの給排気ルートを考慮して場所を決めれば、効率的にニオイを排出できます。壁や床には、アンモニアに強く、サッと拭けるキッチンパネルやタイルなどを採用すると、ニオイが染み付かず、清潔に保てます。
掃除が楽になる「回遊動線」と「コンセント計画」
行き止まりがなく、家の中をぐるりと回れる「回遊動線」の間取りは、ペットが走り回れて楽しいだけでなく、掃除のしやすさにも繋がります。掃除機がけがスムーズになり、お掃除ロボットも効率的に家中をきれいにしてくれます。また、コードレス掃除機をサッと使えるよう、廊下やリビングの収納内に充電用コンセントを設けておくと非常に便利です。

未来を見据えたプランニングで、ずっと続く幸せをデザインする
彼らの成長やライフステージの変化を見据えた、少し未来の視点を持つこと。そして、ペットのための機能性はもちろん、飼い主であるあなた自身が心から「好き」と思えるデザインや、憧れの空間を実現すること。この2つの想いを両立させることが、10年後、20年後も家族全員が「この家にして本当に良かった」と感じられる住まいづくりの鍵となります。
愛犬・愛猫のライフステージに寄り添う「可変性」
人間と同じように、犬や猫も年齢を重ねることで必要なケアや環境が変わってきます。
リノベーションでは、そんな未来の変化にも柔軟に対応できる「可変性」のある設計が可能です。
やんちゃな子犬・子猫期
好奇心旺盛で、時にいたずらをしてしまうこの時期。床や壁は、傷や汚れに強く、万が一粗相をしてもお手入れが簡単な素材を選んでおくと安心です。将来的に個室として使えるスペースを、今は広々としたプレイルームとして使う、といった間取りの工夫も面白いかもしれません。
元気いっぱいの成犬・成猫期
活動量がピークになるこの時期は、運動不足解消がテーマ。思いっきり遊べるキャットウォークや、滑りにくい床材で、彼らの有り余るエネルギーを発散させてあげましょう。将来、家族が増えたり、多頭飼いをしたりする可能性も考えて、収納をたっぷり確保しておくと、増えていくおもちゃやグッズもすっきりと片付きます。
穏やかに過ごすシニア期
やがて訪れるシニア期。足腰が弱くなっても安心なように、住まいの段差はあらかじめ解消しておく「バリアフリー設計」が理想です。滑りにくく、クッション性の高い床材は、シニア期の体への負担を優しく和らげてくれます。窓辺に日向ぼっこができるお気に入りの段差のないスペースを作ってあげるのも、最高のプレゼントになるでしょう。

「ペットのため」と「おしゃれなインテリア」は両立できる
「ペット仕様の家は、どうしても生活感が出てしまうのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、それは誤解です。むしろ、リノベーションだからこそ、機能性とデザイン性を高次元で両立させることができます。
「ペットのため」の機能が、空間をより豊かにするアクセントになるのです。
例えば、無垢材の柱に麻縄をデザインとして巻きつければ、それは世界に一つの美しい爪とぎになります。リビングの壁一面に設けた本棚の棚板を、そのままキャットウォークへと繋げることも可能です。
空間を仕切るペットゲートも、アイアンやガラスを使ったオーダーメイドの建具にすれば、それ自体が洗練されたインテリアの主役となり得ます。
お気に入りの素材で彩られた空間で、愛犬や愛猫がのびのびと、そして気持ちよさそうにくつろいでいる。そんな光景こそ、何にも代えがたい日々の喜びではないでしょうか。

ティルフォイエデザインは、ペットの個性と家族の暮らしに合わせた、あなただけの住まいをご提案します。
「ペットのための機能」と「洗練されたインテリア」。ティルフォイエデザインは、その2つを両立させることを得意としています。
私たちがご提案するのは、単なる機能の追加ではありません。例えば、猫の爪とぎをリビングのアクセントとなるデザイン柱にしたり、キャットステップを本棚と一体化させたり。ペットが必要とする機能を、それ自体が美しいデザインの一部となるよう、空間に溶け込ませるのが、私たちのスタイルです。
お客様との丁寧な対話を重ね、ペットの個性やご家族のライフスタイルを深く理解した上で、既製品にはないオーダーメイドのデザインをご提案します。それが、ティルフォイエデザインがお届けする、世界に一つだけの住まいづくりです。
どんな小さな悩みや夢も、まずは私たちにご相談ください。愛するペットとあなたにとっての理想の暮らしを、共にデザインするお手伝いができれば幸いです。いつでもお気軽にご連絡ください。
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